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この異常に早い展開は
宮の計算によるもの。
相手を挑発し、
より自分を優勢に立たすための
ものだ。
相手が宮に手を振る。
直後、爆発とともに
宮の姿が煙によって
消えた。
「ハハハ!
雑魚のくせに
威張りやがって!
どいつもこいつも――」
「それ、負けるフラグだから
言うのはやめておいたら
どうだ?」
煙が流れ、現れた宮は
無傷だった。
それどころか平然と
立っている。
「なっ!
何故――」
「んま、とりあえず
捕まっててくれ。
罠“チェーン”の
発動。」
宮の言葉が終わった瞬間、
相手のすぐ下の地面から
金属特有の輝きを持った
チェーンが飛び出し、
相手を瞬く間に縛り上げた。
「これがお前の能力かッ!」
相手は叫び暴れる。
「まぁそうだな。
間違ってはいないが……」
宮はポケットから手錠を
取り出して相手の傍に立つ。
「ま、教えないけどな。
とりあえず、そろそろ
応援部隊が来る。
言い訳でも考えてな。」
宮は相手に手錠をかけて
ふと出口を見る。
「宮さーん!
大丈夫ですかー?」
「チッ……生きてたんだ。」
出口には女と男がいた。
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