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俺の視界のど真ん中でどこか呆れたような視線を寄越してくる。
腕に抱えた大量の禁忌をあるべき場所に返す重要な役割を担った男。
この世界の番人である。
その無遠慮な視線に晒されて、俺は直感した。
……バレた、と。
「……君には……まだ早いよ」
そしてその直感は、他でもない番人の言葉によって確固たる事実となった。
そう。
本当は……自分でも、わかっていた。
俺はこの世界に足を踏み入れるには、あまりにも未熟すぎる。
身体的にも。
精神的にも。
ちょっとした冒険のつもりだったのだ。
だが、それはあまりに愚かな行為だと、番人の視線が教えてくれていた。
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