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そして晩御飯を済ませ、風呂に入り、
シンが絵本を読んであげて双子は眠りにつく。
まあ、これが彼らの日常だ。
シンは保護者だが、家事はしない。
やればできるのだが、面倒なのでやろうとしない。
彼らはそれを納得した上でこの家にやってきたから
別段不満はない。
ただ、受け入れてくれる場所さえあれば良かったのだ。
例えそれが、風変わりなものぐさ落ちこぼれ魔法使いであっても。
双子が寝静まった夜。
シンは伊達眼鏡を外し、髪を下ろす。
黒いパンツをブーツインで履く。
インナーはダークブルー。
襟が大きく、
金色の大きめのボタンで前をとめると、鼻の上まで顔が隠れる。
裾は前も後ろも燕尾服のように先が尖っていて、膝上まで丈がある。
その上には、ブーツと同じ色の真っ白なフードのついたジャケットを羽織る。
これは
飾り紐のようなものが一つ胸の前で止めてあるシンプルな作り。
ジャケットはインナーとは対照的に丈が背中の半ば位までしかない。
代わりに袖が末広がりに長く、手がすっぽり隠れている。
そして、シンは転移した。
コリーン帝国唯一の私設ギルド。
「コリーンの光」へ。
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