第3話

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「おい、見てみろよ雪だぜ」 「寒いと思ったら雪かいな……」 「なぁ、せっかくだしさ「シスコンもえぇ加減にせな怒るで桜」おい鹿島、俺まだ何も言ってないけど?!」 「せやったら何言うつもりやったか言うてみ」 「え、雪積もってるから咲に知らせようと…」 「ほらみてみ、言わんこっちゃない」 やれやれと言った感じで呆れた顔をする鹿島。 えっ…さっきの発言の何が駄目なわけ? 「つうかどこにもシスコン要素ねぇし!俺はただ可愛い咲と一緒にあわよくば雪遊……じゃなかった、兎に角俺は知らせてやろうと思っただけだ」 「今の発言がシスコンやっちゅうねん、ど阿呆!」 どこがだよ?! 失礼な奴だな………そう思っていると俺の愛して止まない咲とその他がやって来た。 「桜兄、雪だよ!」 「愛して止まない咲とその他ですか、僕達に随分失礼ですね桜………締め上げますよ」 「あらあら、ふふ………このシスコンが、咲ちゃんに嫌われろ」 「出たな昴と緋乃………この真っ黒コンビめ…」 締め上げるって何だよ?! つうか咲が俺のこと嫌いになる筈ないから! え、何これいじめ? 「…って、その前に勝手に人の心読むんじゃねぇよこの真っ黒コンビ!」 「ほぇ?真っ黒?桜兄、昴さんと緋乃さんは真っ黒じゃないよ?」 「………そうよシスコン…私達のどこが真っ黒なのかしら…?」 「答えによっては容赦しませんよ………」 それが既に真っ黒なんだっての。 くそっ……しくじった! 「咲、雪遊びするぞ、今すぐ」 「えっ?」 「嬉しいって?うんうん、それじゃあやろうなー」 「ち、ちょっと桜兄?!」 ほら、逃げるが勝ちって言うだろ? 俺あいつらの餌食になりたくないもん…。 「……阿呆やな、桜」 「くすっ………全くです、さてこれからどうしてやりましょうか」 「ふふ、殺るのが今からたのしみだわ」 「……取り敢えず俺は咲を桜から没収しよか」 その後、恐怖の雪遊びが再開されたのは言うまでもない――。  
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