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『お兄ちゃん、痛い痛いなの?』
しおりちゃんが、あたしに聞いた。
包帯をしている手で、あたしの足元にくっついていた。
『…』
あたしは、しおりちゃんの無邪気な笑顔に腹が立った。
この子のせいだ…
この子がいなかったら…
『なんで、あんたじゃなくて拓也なんだよ!』
あたしは、しおりちゃんを突き飛ばしていた…
『うわぁぁぁん』
その場に座り込み大泣きするしおりちゃんを見て、あたしは
『あんたが死ねばよかったんだよ…』
と…
酷いコトを言ってしまったんだ…
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