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2-2
「私の部下は彼女が一族へ来た際に案内役を務めました。彼女のために部下をそちらへ向かわせたいのですが、よろしいでしょうか」
「構わんが、場所はわかるのか」
「ええ。水飛竜を救い出す折、彼女に立会人をお願いに行きましたから。部下にはその道順を教えてあります」
「それならいいが、できれば夕刻までに戻ってきてもらいたい。迎えの馬車をそちらへ向かわせよう」
アルスはやや表情を曇らせる。
「王城ならそう遠くもないでしょう。過剰な心配りをされては、せっかくの私的招待がだいなしになりませんか」
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