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1-5
ガラスの割れる音が部屋中に響き渡る。
外からの冷たい風が一気に流れこみ、驚いて顔をあげると、大きな白い石のようなものが落ちていた。
見る間にそれは動き出し、しっぽが生え、首がのびた。
石に見えていたが、そうではなく、
「水飛竜っ」
腕の中におさまってしまいそうなくらい、ちいさな水飛竜だった。
空を飛んでいて、ガラスがあることに気づかずに飛び込んでしまったのだろう。
「大丈夫? 怪我はない?」
フラウローゼの言葉を解してもいないように、水飛竜は外へ飛び出し、また同じガラスを破っていく。
それを何度もくりかえし、綺麗に窓一枚分のガラスを割ってしまうと、しばらくして外からロープをくわえてきた。
何をするんだろうとその様子をうかがっていると、ロープを部屋の柱に結ぼうとするものの、なかなかうまくいかず、まごついている。
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