1 招待

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2-1    1 招待  天の扉をくぐったすぐそこに待ち受けていたのは、天の統一国家を治めるマセラ王そのひとだった。  私的招待とはいえ、いきなり王が姿を見せるとは、とアルスは度肝を抜かれたが、それを一切表情にはみせず、にこやかに握手を交わす。 「ようこそおいでくださいました。長、フェシルミア・アルス殿」 「しばらくぶりです、マセラ王。ご招待いただき、ありがとうございます。今回は部下のレイリューン・ランザと私の婚約者候補のセリューナ・ベルセオラを同行しました」  紹介された二人は落ち着いた態度で天の儀礼に則ったお辞儀をした。  国王はそれを静観しているだけで、なぜかそちらに手をのばすことはしなかった。 「それと、王の書簡と同時に、オルドという商人から彼の妹のフラウローゼの様子について知りました。翼を傷めたときの恐怖のために家から出られなくなってしまったと」 「ああ、オルドから聞いている」
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