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やっぱり私達は二人で一人なんだと思った。
私が好きになった滝君を、彩乃もすぐに大好きになってくれた。
昼休みや放課後に、図書室で滝君を観察するのが私達の日課になった。
今日の滝君は窓際のソファーに座り、午後の陽射しを浴びながら微動だにせず本に見入っている。
「ねえねえ、文乃」
「ん?」
「あれさ?滝君起きてるのかな?」
「え?目開いてるじゃん」
「いや、でも動いてなくない?全然ページ捲んないよ?」
「そういや……」
言いかけたところで滝君の首がカクンと背もたれに倒れた。
「!!!!」
やっぱ寝てるー!!
かわいいよ!かわいいすぎるよ!あの人!
私と彩乃は静かな図書室で顔を見合せ必死で笑いをこらえる。
滝君と、どうにかして仲良くなれないかなぁ。
彩乃もきっと今そう思ってる。
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