自由のない私

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母は要と違って確かにちゃんとした私の母親だった ただただごく普通のお母さんだった 母が生きている間は要はどこにでもいるいい義父だった 私だってあいつが最初からこんな奴だとは思わなかった 彼は もちろん、母を愛してたから結婚した けど その愛はいつしか私へと注がれ 段々と母が邪魔になり 母を殺そうとまでしたらしい でも 彼からして運が良かったらしく 神様が母より、私より、彼を選んだらしく 母が買い物帰りに交通事故で死んだ その知らせが届いた時 彼は私に言った 「邪魔者が消えた。今日から夢は俺の物だ」 その日から 私の自由は奪われた
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