人を見る目がなかった

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「おい、俺様が素晴らしい話をしてやっているのに何をやっている」 「あー、うん。聞いてる聞いてる」  シェイクを飲みながら、適当に聞き流すあたしにむすっとした顔をするこいつの年齢は何歳だったかな。あ、同じ年齢だった。うわあ、なんかやだ。 「お・れ・さ・ま・の話を聞かないか!」  手を拭くナプキンを折りたたみ、あたしは折り紙を満喫する。 「うぐぬ、痛い痛い」  人のほっぺをここまで躊躇いもなく強くつまむバカがどこにいる。あ、いた。この俺様め。 「この俺がお前と遊びに行ってやろう」  なんでこいつと一緒にいるだろう。人を見る目がないのかな、あたし。 (超俺様で、バカな幼馴染みにあたしは今日も振り回される。)
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