プロローグ

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──少年はその無残な姿になった少女を 抱き上げ嘆いた。 少年の手には血に染まり、生暖かい感触と目の開かない少女の冷ややかな肌が、それは少女の死と知った時、少年はショックで意識が飛んだ。 そして少年が目を覚ました時は病室のベットに横たわっていた。 そこにいた両親を見たとき、気付く。 名前は分かるのに一緒に過ごした日々が思い出せない事。 ご飯の食べ方は分かるのに、味を覚えていない。 そして、泣くことも笑う事も体や心で表す事が出来ない。 少年は思い出を無くしたと同時に感情を失った。 そして月日が流れ、思い出と感情を無くした少年。東城貴哉(とうじょう、たかや)は高校一年の時。
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