さあ、物語の始まりです

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「あれあれ~?桐哉ったらまた怖い笑い方しちゃって~。……やっぱりアイツ気に入らないの~?」 間延びした声で話し掛けてきたこいつが俺の幼馴染みの篁 結衣(タカムラ ユイ)。 俺が唯一信頼する人物だ。 おっとりした垂れ目と内巻きのパーマをかけた黒髪。 見た目は文句無しの美少女だが、中身は俺並みに破綻している。 「ああ気に入らないね。まあすぐぶっ壊すつもりだけど」 「おお~楽しそうだねぇ。……私も参加したいなぁ」 「ククク……結衣ならそう言うと思ってたよ。計画はいくつか立ててあるからな」 「ふ~ん。じゃあさじゃあさ。最初は誰を潰すのかな~?」 「最初は周囲から潰すよ。まずは一番面倒そうな奴からいこうかな」 「となるとヤンキーヒロインから?」 「最初はそう思ってたんだけどさ……逆に初陣は『親友キャラ』にしようかと思ってな」 「え~?何でよ~?」 どうやら結衣は早めに壊れた主人公を見たいらしい。 周囲からって言った時から不満がダダ漏れだ。 「主人公達と違って、文字通り『力』で壊れそうだから楽なんだよ。……初陣にはちょうどいい」 「りょ~か~い」 さあ……ファーストターゲットは「兵藤 朔夜」「湯浅 司」だ。
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