14人が本棚に入れています
本棚に追加
「あれあれ~?桐哉ったらまた怖い笑い方しちゃって~。……やっぱりアイツ気に入らないの~?」
間延びした声で話し掛けてきたこいつが俺の幼馴染みの篁 結衣(タカムラ ユイ)。
俺が唯一信頼する人物だ。
おっとりした垂れ目と内巻きのパーマをかけた黒髪。
見た目は文句無しの美少女だが、中身は俺並みに破綻している。
「ああ気に入らないね。まあすぐぶっ壊すつもりだけど」
「おお~楽しそうだねぇ。……私も参加したいなぁ」
「ククク……結衣ならそう言うと思ってたよ。計画はいくつか立ててあるからな」
「ふ~ん。じゃあさじゃあさ。最初は誰を潰すのかな~?」
「最初は周囲から潰すよ。まずは一番面倒そうな奴からいこうかな」
「となるとヤンキーヒロインから?」
「最初はそう思ってたんだけどさ……逆に初陣は『親友キャラ』にしようかと思ってな」
「え~?何でよ~?」
どうやら結衣は早めに壊れた主人公を見たいらしい。
周囲からって言った時から不満がダダ漏れだ。
「主人公達と違って、文字通り『力』で壊れそうだから楽なんだよ。……初陣にはちょうどいい」
「りょ~か~い」
さあ……ファーストターゲットは「兵藤 朔夜」「湯浅 司」だ。
最初のコメントを投稿しよう!