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「朔夜!一緒に帰ろうぜ……って紫音ちゃんじゃないですか!よし!一緒に帰るぜ朔夜!紫音ちゃん!きょ、拒否権は無いんだからねっ!」
ああ最悪です。
この世で唯一、神が万能でないことを証明できる人間(神様の失敗作)こと司に見つかりました。
「司先輩もですか?」
「うん。駄目かな?ぐへへ」
「だ、大丈夫ですよ」
ほら。紫音ちゃん困り果ててるじゃないか。
ツンツンデレデレすんな。吐き気がする。
でも拒否権は無いらしいので渋々許可。
「やっほい!今日の帰り道は天国だぜ!」
「マジで死ねよ……」
「酷い!?」
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茜色に染まる坂を(不本意ながら)三人で歩く俺たち。
何だかんだで紫音ちゃんと司も仲良くなって楽しい帰り道になりました。
……司も真性の変態じゃないからな。
ただ、懸念材料が「楽しい」帰り道であること。
「楽しい」だけならまだしも、今回は司という不確定要素(イレギュラー)がある。
これって所謂フラグじゃね?と。
「よおそこの高校生三人組さんよぉ!」
……ほら。やっぱり来たよ。
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