解けた糸

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俺の父さんは幼稚園のとき、離婚していなくなった。 今はなにしてるかなんか知らない。 ただ、幼稚園のとき、毎日のように朝早く起きて弟の陸をあやしながら俺を幼稚園に送って、家事も完璧、優しくて強い母さんがある日ぶっ倒れて、大変だったことがあって。 そんなときに父さんがいればなーと思いながらも幼いながら、俺が母さんと陸を守らなきゃって思って。 その日からできるだけ陸の世話も頑張ってたし、料理だって手伝ったし(下手くそで足手まといだったかもしれないけど!)、片付けだってやったし。 そんな毎日を送ってたら俺だって疲れるんだ。 そんなときいつも隣の家に優衣がいて、頑張らなくていいよ、休みなよって言ってくれて、本当に嬉しかったんだ。 ずっと一緒に過ごしてきたから いつ、とかなんで、とかは分からないけど、俺はずっと優衣も守るって、おもってた。
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