プロローグ

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もう一度時計を見ると3時10分を回っている。ヤバい、もう来るだろ。これ。 「数」 「はい?」 「帰る前にシャワー浴びたい」 いや、無理。無理です、もう母来ますから、はい 「自分の家で入れば?」 「今、水出ない」 水止められてるらしいッス(笑) 「何日入ってない!?」 「水止まったの今日」 なるほど。俺は内心分かっていたが確認の為聞いてやった。 「我慢は?」 「出来ない」 ですよねー。思った通りの反応ありがとう 「分かった。五分で浴びろ」 「えぇー短かっ」 「文句があるなら入るな」 「はいはい」 そういって河下は立ち上がり、バスルームへ向かうのかと思いきや、まさか靴を履いて出てった。 帰った?のか?帰ったということは文句があったのかと思いながら居間へ行くとお茶の入った湯飲みが食卓のテーブルに置いてあった。 そーいや忘れてた。 湯飲みを片付けようと台所へ運び、すっかり冷めたお茶を急須に戻す。捨てたらもったいないだろ。まだ飲んでないし。
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