業火の人影

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荒れ果ててひび割れた赤い大地には、家を建てるための土台を作ることが出来ない為、皆こんな不自由な生活をしいられている。 だがそれは、このエリアに限った話ではない。 数多くあるエリアに住む人間の殆どが、この暮らしとさほど変わらない生活を送っている。 「そうは言っても景、俺は言いたい…あいつらがしてきたことを。 あいつらが自分のために…」 「少し頭を冷やせ、お前も僕も別に今の生活が嫌という訳じゃないだろう? ちょっと生活が難しくなっただけで、アレに怒るのは筋違いだ。 アレは、あくまで機械的に全てを把握した上で動いているだけなんだからさ」 空を覆い尽くす分厚く黒い雲は、日が射すこともなく地平線の彼方までを覆っている。 そんな闇を濾しとったような空を見上げ、景は諦めたと首を左右に振った。 束ねた髪が馬の尻尾のように揺れる。 「直人、[デンデン]の正確な大きさと出現位置を歩きながら言って。 あれは明確な対処法が定まってないから、その地形で対処するしかない」 「了解…行こう」 二人が頷き合って、[天罰門]に向かって歩き出すと金属が外れる高い音が響いて、重く厚い門が外側へとゆっくり開き始めた
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