変わらぬ日常

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白い一閃が慎司を襲う。 バシーッ【-1COMBO-】 振り上げられたハリセンにより、慎司の身体が宙に舞う。 それと同時に床を蹴って飛ぶ紫音。 そして、慎司の身体が落下する前に2撃目となるハリセンが振り降ろされる。 バシーッ【-2COMBO-】 はたき落とされる様に落下した慎司の身体が床に叩き付けられると反動で僅かに浮いた。 その僅かを見逃さない紫音。 着地と同時に前へ突進。 浮いた僅かな空間にハリセンを滑らせ振り上げる。 バシーッ【-3COMBO-】 再び、慎司の身体は宙に舞い上げられた。 (バ、バウンドを拾った!?) 俺の瞳には信じられない光景が映し出されていた。 てか、さっきから右上の方にカウントが見える気がしてるんだが。 更に紫音の攻撃は続く。 慎司の身体が放物線描き、落下を始めたところでハリセンの横薙ぎ一閃。 バシーッ【-4COMBO-】 薙ぎながら、クルリと回転する紫音。 そして、回転した遠心力を蹴りに込めて放った。 ドゴッ【-5COMBO-】 その強烈な一撃を受け、慎司は廊下に向かって吹き飛ばされた。 廊下の閉めきった窓へ一直線に向かう慎司の身体。 ガラガラッ 俺は咄嗟に廊下の窓を全開に開けた。 吹き飛ばされながらも、慎司の目の隅に窓を開ける俺が映ったのだろう 「えっ!?ちょっ…う、うわぁぁぁぁぁ」 断末魔を叫びながら、開け放たれた窓に吸い込まれる様に消えていった。 慎司の最期を見届けた紫音は右手に握るハリセンをビシッと慎司が消えた窓を指し 「ヌコを侮辱した報いよっ」 そう言い放った。
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