二章

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 それはそうとマリアは何で歯軋りしているのかな?それにレムスもあからさまに舌打ちしているけど止めてくれないかな。  アイに至っては盛大に溜め息吐いてるし……皆どうしちゃったんだろ? 「えーと、皆?一体どうしたの?」 「黙れリア充。」 「愚問ですわね。」 「はぁ。何でスオウってスオウなんだろぉ?」 「皆、僕に対して酷いよ!というかアイはどういう意味だよ、それ!」 「だからスオウって呼ばれるんだよぉ?」 「さっきから何を言っているのか僕には理解できないよ!?」  僕は皆に弄られながらも空いた席を見つけ、そこに座る。座った途端僕の左にアイが、右にマリアが目にも止まらぬ速さで席に着いた。  少し遅れてレムスが舌打ちをしながらマリアの正面の席に腰掛ける。 「あ、席とっておいてくれてありがとう……ってちょっとアイ、マリア!どちらか私に席譲りなさいよ!」 「くっそ~、今日もパンを買うことが出来なかった……。」  声がした方に目を向けてみればスパゲッティを乗せたトレーを運ぶエリスと、ボロボロになったヴァンがこちらに来ていた。 「それは残念だったなぁ、ヴァン君よ。」 「おうよ……ん?ちょっと待て。レムスが今食べようとしているのは、もしかして購買のパンで一番人気の『デラックス・カツサンド』ではないのか?」  ヴァンはスオウの正面に座ると、レムスに質問を投げかけた。  その間にエリスはどこか釈然としない様子でヴァンの右隣に座る。 「その通りだが?」 「頼む一生のお願いだ!この哀れなヴァンにどうかお恵みを!!」 「お前にあげるパンは一つとして無い。」  レムスが哀れみに満ちた目でそう告げると、ヴァンはグハッと吐血して崩れ落ちた。
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