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席についてから何分かたつと、俺はごめん連呼をやめて窓の外を見た。
どこまでも続く真っ青な空には雲が一つもなく、暖かい日差しのベールが俺を包み込む
眠気に誘われて、一瞬意識を飛ばしかけたが、そこをなんとかこらえる。
物理はあまり好きじゃない。
だから別に寝てもいいが、無償に携帯小説を読みたくなったから寝ない
ブレザーのポケットから携帯を取り出し、いじる
携帯の画面には
『平凡×王道会長』という名の萌え小説が映し出されていた
……なぜだろう。読めば読むほど顔が自然とにやける
「…平凡が攻めってかwwアッー♂ww」
…それにしても、この時間は平和だ
教卓の上に先生が長い脚をくみながら座り、出席番号が一番のやつが先生の言ったことや重要なことを黒板に書く。
他の生徒は午後の授業のため、豪快に寝ている。
床に這いつくばって寝る者や、パンツを頭に被り寝る者…
一人一人寝方が違う。
これがまさに、個性というものか…
と、一人で納得していると教卓側にある扉が勢いよく開いた
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