鬼畜な定期試験

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鬼畜とは言っても、ソレは生徒と先生側から見た視点であって、世間では試験をするような時期になっている。 先生が鬼畜と思う理由については、まぁぶっちゃけた話、大掛かりなイベント・学祭が終わった後に、テスト作りとその範囲決めとか様々な事を決めたりで、休みをもらえてないからだ。 軽く勤労に関する法律を違反しちゃってるわけ。 と、言う話をする担任を見ながら、今日も穏やかに過ごす俺、近藤拓海。少し前からヤンキー転校生と付き合うことになったんだが、今までと特に変わった所がなく、強いて言うならキスするとこだろうか。 これを遥に言ったら 『……それ、世間から見たら、色んな意味で変わってるから。』 と返されて、あ、そうだなって納得って言うか、改めて考えました。 そうだ、ヤンキー転校生もとい、俺の彼氏?になった遠藤里桜は、授業開始から即寝てます。もう、ぐっすりとふかーい眠りに落ちてます。顔をこっちに向けてるから寝顔がばっちし見れてる。良く漫画とかでイケメンは寝顔も、イケメンになっているが、コイツの場合どんな夢を見ているのか、苦しそうに魘されてる(笑)。カワイソー、って思うだけで、俺起こす気無い。むしろ、その顔に落書きしてやりたいぐらい。 とまぁ、先程から雑談してるわけですが、なぜこんなに俺しゃべってんだろう?って、流石に誰か思ってくれてるかな?まぁ、どうでもいいや。 授業無視して、隣のアホ面見ながら現実逃避を今しているわけだが、こうなった理由は担任にある。 冒頭の文章、アレ現在進行形で教壇に立って力説してるの、授業そっちのけで。平たく言えば、生徒相手に愚痴ってるわけです。 休日をくれ、と始まり、勤労法は…と担任の受け持ちの数学とは全く関係の無い話を持ち出し、ベラベラと語っている。 ―――……あー、迷惑。 誰もがそう思ったに違いない。俺含め、すぐにボーッとしたり、寝たり、勝手にテスト勉強し始めちゃったり、雑談したりと十人十色で、皆自由にしはじめて、今に至る。 因みに、テスト範囲余裕で残ってるから、教科書で言えば10ページくらいかな。 もうひとついっておくと、テストするのは明後日だ。一番最初に、数学から始まる。 ――……間に合うのかな…。 内容は教科書から出るっていってたから、多分赤点はとらないと思うけど、不安なものだ。 .
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