◇ご

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欲しいモノなんかなかった。 与えられるのが当たり前で、 向こうから男も女もよってくるから。 だけど、 灯は違う。 俺が必死に求めないと、消えてなくなりそうで不安になるんだ。 誰かに取られそうで… 灯の火照った身体を全身で求めてしまう。 後ろにあるベッドに灯を押し倒して、唇から首へと舌を這わせていく。 「灯…好きだ…」 「ぁっ…待っ…ん」 熱い吐息を吐く灯が、艶めかしくて… 灯が俺以外の奴を見るだけでも嫉妬に駆られるのに気づいてから、 俺以外の奴の名前を呼ぶのも嫌だ。 自分の中にこんな感情があったなんて、知らなかった。 灯のシャツのボタンに手をかけたら、ビクリと震えて不安そうな瞳を向けられる。 その瞳が今にも零れ落ちそうな涙で潤むのをみると、 自分が酷い事をしている気になった。 「灯は俺だけのモノだ。俺以外の男から貰うな」 「え……それ…て」 …ヤキモチ? 「悪いか」 「…………うれ…しい」 そう言って泣きながら笑うから、灯の涙に口付けた。 ,
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