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シン…と、一気に静まり返った室内は…
何故だか凄く寂しく感じた。
折角暖かいご飯を作ってくれたのに、気づいたら冷めていたぐらいぼーっとしていたらしい。
「…おいし」
冷えていても美味しいそれを作った日向の存在は、僕の心の支えでもあった。
「………うっ」
半分以上残っているオジヤを見ていたら、不意に込み上げてきた吐き気に慌ててトイレに駆け込んだ。
脳裏に蘇る光景に、惨めな気持ちが押し寄せてくる。
…平気なんかじゃなかった。
何で僕がって、いつも悔しい。でも…
そうしたのは自分で…
……何故僕が、総隊長をしているかと言うと…
退学処分になった前隊長に頼まれたから。
総隊長という役職柄…生徒会役員個人的に、恋愛感情をもっていたら駄目らしい。
…僕が親衛隊に入ったのは、仲のよかった友人が会長様を好きになったからだった。
恋愛感情はないが、確かに会長様の手腕には尊敬していた僕は…
友人に頭を下げられて、仕方なく了承したんだ。
…今となったら、後悔しかしない。
大切な友人が親衛隊に入るのを、止めれなかった事に…
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