◇いち

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シン…と、一気に静まり返った室内は… 何故だか凄く寂しく感じた。 折角暖かいご飯を作ってくれたのに、気づいたら冷めていたぐらいぼーっとしていたらしい。 「…おいし」 冷えていても美味しいそれを作った日向の存在は、僕の心の支えでもあった。 「………うっ」 半分以上残っているオジヤを見ていたら、不意に込み上げてきた吐き気に慌ててトイレに駆け込んだ。 脳裏に蘇る光景に、惨めな気持ちが押し寄せてくる。 …平気なんかじゃなかった。 何で僕がって、いつも悔しい。でも… そうしたのは自分で… ……何故僕が、総隊長をしているかと言うと… 退学処分になった前隊長に頼まれたから。 総隊長という役職柄…生徒会役員個人的に、恋愛感情をもっていたら駄目らしい。 …僕が親衛隊に入ったのは、仲のよかった友人が会長様を好きになったからだった。 恋愛感情はないが、確かに会長様の手腕には尊敬していた僕は… 友人に頭を下げられて、仕方なく了承したんだ。 …今となったら、後悔しかしない。 大切な友人が親衛隊に入るのを、止めれなかった事に…
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