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「…とりあえず寝ろ。心配しなくても、それはあいつらに知らせてねぇから。な?」
優しく諭すように言う先生の声と、流石に僕の身体が悲鳴を上げていたからか…
意識を失うように闇に落ちていった。
「……優真…か」
「石垣先生」
ノックと共に開かれた扉から姿を表したのは、副会長である由岐だった。
保健教諭の石垣は、眉を潜めるとカーテンを閉めて自分の椅子にドカリと座った。
「椎名は今日、仕事出来る状態じゃないぞ」
「わかってますよ。僕は会長と違います」
なら何で来た。と言わんばかりに苛々と煙草に火をつける石垣に、由岐は眉を潜めた。
「彼の状況を教えて下さい。会長からは体調不良だけで、それではわかりません」
「まんまだよ」
それ以上言わない石垣に、由岐の瞳が細まる。
「…お前ら、毎日あいつに何させてんだ。明らかに半年前より軽いぞ」
「……え?」
「…お前でさえ気づかねぇなら何も教える気はない。ただ、覚えておけ。
何度も自殺者が出るなら、俺は生徒会顧問としても黙認しねぇぞ」
「…!」
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