1148人が本棚に入れています
本棚に追加
「椎名君が総隊長になって、もう半年がたつんですね。慣れましたか?」
「…いえ、あの…すいません。僕の力量不足で…」
親衛隊による制裁を大分なくす事は出来たけど、完全になくなる事はなかった。
今も、親衛隊からの被害届が処理されたばかりだったから。
僕は、自他共に認める平凡で何も誇れるものがない。
自分にもっと力があったら…って、いつも思っていた。
「そんな事ありませんよ?現に半年前に比べて、被害届も半分以下になってますから。もっと自分に自信を持ってもいいんですよ」
僕の頭に手をおいて、優しく笑いかけてくれる副会長様は…
こんな僕を気にかけてくれる。
「……は、はい」
「ふふ。お顔が真っ赤ですよ」
「………ぅ」
からかわれているとは知っていても、やはり恥ずかしい事には変わらない。
「「あー!由岐ちゃんがしーちゃん口説いてるぅ!」」
そっくりな顔の2人は、書記を務める相楽 千里(サガラ センリ)先輩と知里(チサト)先輩。
とても可愛らしい容姿で、悪戯が大好きな双子だ。
右に泣き黒子があるのが千里先輩で、左に泣き黒子があるのが知里先輩。
とても仲良しなんだ。
,
最初のコメントを投稿しよう!