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「俺のだ、ずっと」
呟きが先だったか、それとも口づけが先だったか。判らない。
「私が?」
縁の確認は、再びのキスで遮られる。
「縁が。ずっと、俺のだ」
その何度目かのキスが唐突に離れたかと思うと、優真は縁を強引に椅子から立ち上がらせベッドの上へ転がすように誘導した。
常ならぬ手荒な扱いに、呑気な縁も少し動揺したが、体を乗せてきた優真の表情に見入ってしまった。
体を乗せたと言っても縁に体重をかけてはいない。ただ、縁の体に触れる位置に膝や手をつき、自分の体で縁の体を隙間なく覆っており、独占欲に満ちた拘束度合いが半端ない。
それでも縁に嫌悪や恐怖が湧いてこないのは、根本的な優真への信頼であり、また特別で唯一な恋心だろう。
縁が見つめる優真の目は力強く熱かった。真正面から間近に優真の気迫を受けて、縁も自然、昂っていく。
「」
喋りかけて開いた縁の口に、優真は逃さず口を重ねた。遠慮なくキスを深めていく中で、縁の腕も優真の首に絡んできて、優真も加速度に乗ってどんどん熱に狂っていく。
バスローブの合わせから手を入れ、縁の肌をゆっくりと撫で上げた。
途端、
「あっ、待って。優真、シャワー浴びてないよ」
縁の腕が優真の首からサクッと離れた。
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