お互いの日常

16/20
前へ
/38ページ
次へ
…結果で言えば。 勝利も勝利、大勝利。 2人掛かりでパンパンになった買い物袋を持ちながら帰る。 まさか、これの大半をあの彼女が獲ったなんて信じがたい。 恐るべし芳崎百合。 「こんなに買って2000円もしないなんて凄いですねぇー。私も次からここで買おっかなぁ~」 百合ちゃんの家は私の降りる駅より更に3駅行った場所にある。 何度かお邪魔したことはあるけど、こんな荷物持って家までは流石にキツイと思う。 「近場にないの?スーパー」 「あんな安いスーパーないですよ!」 「でもここのタイムセール、不定期だからね」 「えぇっ…そうなんですかぁ…」 そんなしょげないで。 凄い悪い事した気分になっちゃう。 「じゃあタイムセールの時教えて下さいね」 「う、うん…」 見上げてにこにこした屈託ない笑顔をこちらに向ける。 …何どもってんだ私。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加