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「ちょっとそこのお兄さん!」
通学途中いきなり声を掛けられ、声のした方を見ると、そこには路上販売をしているらしい男がいた。
その男はこの夏のクソ暑い中、黒いマントのようなものを着て、フードまでかぶってやがる。
「これ、買っていかんか」
その男が差し出したのはまるでアニメ等に出てくる、宝箱の鍵のようなものだった。
「これは星女の鍵と言ってな、12の星座の女達が現れて、何でも言う事を聞くと言われておるんじゃ」
「へ~」
「買っていかんか」
「いいよ」
俺はその男に代金を渡し、鍵を受け取った。
別にさっきの話を信じたわけじゃない。
ただ 買ってみただけだった。
そう この時は。
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