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部屋には何もなく、ただ1つ扉があった。
「鍵を開けてお入り下さい」
「…鍵?」
俺鍵なんて持って…
「まさか…これ?」
まさかとは思いながらも、俺はあの路上販売で買った鍵を女に見せる。
「はい」
まさか…だってこれはただの作り物だ。
開くはずがない。
そう思いはするが、女の本気の目に、俺は扉の鍵穴に星女の鍵をさし…回した。
てか 回った…!?
「え!?」
「どうぞお入り下さい」
驚きを隠せない俺に反し、女は至って普通なようで、ご丁寧に扉を開けて入るよう託してきた。
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