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心配になって俺と妹を含む数人の子供が村まで様子を見に行ったときには、もう遅かった。
誰も生き残ってはいなかったのだ。もう魔物も立ち去った後なのか村にある音は燃え残った火がパチパチと家の残骸を焼く音だけだった。
「お兄ちゃん、灯り消すよ?」
妹の声で俺の意識は現実に戻された。
「あ、おう。レイン、もう寝んの?」
「だって今日は疲れたんだもん。いいでしょ? スコールにぃ」
「その呼び方懐かしくね?」
そんな過去を持つ俺、スコール・ウェザーと妹、レイン・ウェザーは今、旅をしている。
魔物を使って、俺達の故郷の村を壊滅させたという“魔を支配せし王”を……サタナス・リーパーを倒すための旅を。
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