3577人が本棚に入れています
本棚に追加
だけど……
―ドカッ
霧は俺から手を離すと、青猫に向き直って、青猫の腹部を正確に蹴った
青猫の身体は、綺麗にセットされた
机の上に落ちて行った
黄「青猫ぉ?!」
黄猫が慌てて駆け寄る
だけど青猫はぐったりとして
口からは、微かに血が流れ出していた
黄「青猫?!しっかりしろょ」
黄猫が青猫の身体を揺さぶる
だけど青猫は、全く動かなかった
―――………死………―――
脳裏に、その一文字が浮かび上がった
嫌だ……、もう失いたくない
霧「猫、動かないでね?
動いたら、此所にいる皆を皆殺しにしちゃうから」
時「っ……――?!」
駆け出そうとした、足を止める
それを見て、霧は満足したようで
歪に微笑んだ
霧「緑王…目隠しを」
緑「あぁ、わかったよ」
そう言うと、緑王さんは
俺の目に布を巻き付けて縛った
視界が真っ黒に染まる
緑「猫には刺激が強いから
しばらく、こうしていてね?」
背後から緑王さんの声が、聞こえたと同時に、抱き締められる
最初のコメントを投稿しよう!