epilogue

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ふふっ。邪魔者は居なくなった。あたしは晴れて自由になった。高笑いしたい欲求は抑えていた。 今の仕事はやりがいもある。皆、同情し、尊敬し、賛同してくれる。 再会した彼はそこそこお金も持っている。スポンサーは減らしても問題ないかも。 何より、どうしようかと思っていたあの男は気配もなく、連絡することもしなくなった。あんなしきりに離婚して、こっちに来ると言っていたが、結局元さやに戻ったみたいだ。 何もかも上手くいっている。順風満帆。大切な娘と生きていこう。 男なんて、絶対信用しない。彼も今は良いけど、豹変するかもしれない。誰も信用しない。誰も信用しちゃダメだ。 離れていた数年で冷静になれた。熱に侵されていただけ。愛なんてないのだから。 貧乏ライターなんて利用価値のない人間だから、連絡取るつもりなんてなかった。でも、彼が小説家として売れた時に、彼の本を出した出版会社の近くの本屋にアルバイトとして入った。 接触する機会を伺っていた。利用価値のある間だけは、お金と疑似恋愛の相手として役立ってもらおう。 ふふっ、とりあえずの復讐は終わった。あたしはあたしの手で幸せになるのだから。誰の手も借りない。必要ない。 本当は誰かを愛したかったけど…。
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