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「言いたいことは想像がつくが…悪いが、そっちに関しては答えはノーだ」
家の駐車場に車を滑り込ませてエンジンを切ると、シートベルトを一瞬で外して、親父は後ろを振り返る。何故か口にボールペンをくわえている。
喋りにくそうにしながら、俺の前のグローブボックスから帳面を取り出して何かを記入しながら、言葉を続ける。
「えっと。後で今日のガソリン代、計算してお前の仕送りから引いとくからな」
「え?えぇぇええ?」
「うるせぇよ。当たり前だろう。お前の姫さんの為に俺の研究用のタイムシェアのリソースをかなり消費しちまったんだぞ。ガソリン代ぐらい、お前が払えよ?」
「う。わ。分かったよ。感謝してるよ」
「…な。見て分かるとおり、俺とマモルは、こんなふうに超仲良しの親子だ」
は?何言ってんのこのクソ親父は。今の会話のどこが仲良しだって?
「…そ、それでも。私は…マモル殿を…」
「マモルは俺の可愛い子どもだ」
「分かっていますが…私にとっても…」
「お姫さんにとって、何だって?」
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