村人なオレと最強ジジイ

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「へくしっ」 くしゃみの反動で帽子がズレる。 「うぅ……くしゃみが止まらねぇ」 帽子を元に戻し鼻をすすっていると、豪快な笑い声が聞こえてきた。 「お得意の治癒魔法も花粉症には効かないってかい?」 「そうなんですよ。どうもそういう系には効果が無いみたいなんですよね」 「治癒魔法も万能じゃないってことか。俺も将来のこと考えて日々の生活を改めるかな」 「ジンさんは大丈夫でしょ」 春になり暫くが過ぎ、気温が陽気になるにつれ植物が開花を始め、オレの鼻は絶賛不調中だ。 オレの名前はアリシア=メイゼン。現在17歳だ。 そして目の前にいる褐色肌に白髪で、少し前に70歳になったと言う異常に発達した筋肉の肉体を持つジンさん事、ジエン=グランマシア。 今度一度あの肉体について聞いてみたいものだ。 あんたマジで人間? ちなみにジンさんはオレに素手での戦闘技術を教えてくれた先生であったりする。 今はジンさんの仕事を手伝う真っ最中である。
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