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「・・・い!先輩!」
私は先ほど寝てしまった藤代先輩を必死に揺すった。
先輩は涙を流しながら寝ている・・・。
怖い夢でも見てるのかな・・・?
でも女の子の名前が聞こえた気が・・・。
「んっ」
孝兎はゆっくりと目を開けた。
「あっ。おはようございます藤代先輩!」
美姫は満面の笑顔で笑った。
怖い夢を見てたのか悲しい夢を見てたのかわからないけど笑顔の方が気分いいよね!
「おはよう、美姫」
孝兎はフワッと笑った。
それは美姫が見た孝兎の顔の中でもっともいい顔だった。
孝兎は美姫を部屋まで送った。
「暇だったよね。ごめん」
「楽しかったですよ。今日はありがとうございました!藤代先輩!」
美姫は笑って部屋のドアを開けた。
すると孝兎の手が美姫の手を掴んだ
「ありがとう」それだけ言うと孝兎は部屋に帰った。
別に好きな訳じゃない・・・。
だけど君の近くは落ち着くよ・・・。
孝兎が自分の気持ちに気付くのはまだ先の話である。
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