1367人が本棚に入れています
本棚に追加
/329ページ
まあ、そんな感じで。
父さん母さんがいなくても
特に寂しいと思うこともなく。
平々凡々な私は平々凡々な日々を平々凡々に生きてきた。
現在の時刻は7:42。
テレビの中の可愛いアナウンサーさんが、
今日の午後から雨が降りそうなので傘を持ってお出掛けください
と、素晴らしいスマイルを向けてくれたので折り畳み傘を手に取る。
可愛いアナウンサーさんがそう言ってくれたからだ、ここ重要!
そのあと流れた占いコーナーを横目に、私も学校へ行く準備をする。
『今日の占い!今日の最下位は…牡羊座のアナタ!
何か大切なものを無くしちゃうかも…?
ラッキーアイテムは折り畳み傘!』
ここで私が牡羊座だとしたら
とんでもないフラグな訳だが、
残念、私はさそり座だ!!!
ふふん。
ドヤ顔でテレビを見返してやると、さそり座は8位と表示されていた。
び、微妙…。
しかもラッキーアイテムが…
え?サングラス?
たまたまサングラスが近くにあったため、コサックダンスをしながらそれをカバンの中に入れた。
役に立つとは思えないし、普段は占いなんか信じないんだけど。
当たったらラッキー、くらいの軽い気持ちだった。
「さってと、行くか!」
そろそろ行かないとほんとに遅刻だ。
軽く伸びをしてから家を出る。
もちろん鍵をちゃんと閉めて。
最初のコメントを投稿しよう!