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【プロローグ】
昔から、努力することが嫌いだった。
辛い思いをするのが嫌で、でも何かに挑戦したがりな奴だった。
大した努力もしていないくせに、自分は頑張ったと胸を張って自分自身を褒めていた。
挑戦して、努力しなくて、結果が出なくて。
そんな当たり前なことが俺には理解出来ず、努力しても報われないとか思い込んでいた。
何かに夢中になれなくて。
だって、頑張ったって限界があるでしょ?
なんの才能も能力もない俺だから、努力しても変わらないでしょ。
なんて、ひねくれてたな。
でもね、今は違うよ。
毎日毎日練習を重ねた記憶が染みついた橙色のジャージ。
所々ほつれていたり汚れてるけど。
これは頑張った証。
それは確実に自信に繋がる。
オレンジ色のそれは、弱虫な俺に勇気をくれる。
もうダメかもってとき、もうちょっとやってみれば?って。背中を押してくれるんだ。
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