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「…遅いですよ…かい。」上手く喋れないと辛そうに。
「もっと…近くに…きて、かいが…見えない。」
「レン。」
俺はみっともなく駆け寄り抱きつく。いつもよりレンの体が冷たくていつの間にこんなに痩せ細ったのだろう…。泣きそうになりながら優しく抱き締める。
「かい…、ねぇ…屋上へ行きたいんです…。」
「屋…上?」
「はい…。最後に…僕の夢…叶えてください…。」
「空…か?」
「はい…僕はここから出て…空を出て飛んで行きたい…だから…。」
言い終わる前に俺はあいつを抱き抱えていた。
「分かった。」
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