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仁に見てもらえないって……
当たり前だよ。
３年のテストは大事なんだから。
他の人に教えられるほど余裕は無いでしょ。
｢蓮は進学？｣
｢まだ考えてねー。咲はどうすんだ？｣
どうしよっかね……
就職か………
進学………
は無いか！
大学まで済んでるし。
｢あんたたちが卒業したら考える。それまでは総長だ。｣
｢それまではって、総長辞めんのか？｣
｢いつまでもって訳にはいかねーだろ。｣
いつかは世代交代………
｢俺はずっと咲が総長がいいけどなぁ。｣
｢ずっとって、いつまで？｣
｢解散するまで……｣
解散？
鬼姫が……
解散………
｢まぁ、まだ分かんねーけどな(笑)｣
いつかそんな日が来るのかな？
バンッ!!
｢｢!?｣｣
いきなりドアが開いた。
｢蓮！解散ってどーゆーことだよ！｣
｢しないよな、咲？｣
｢………｣
敦也。
龍真。
仁。
聞いてたの？
｢俺たちが卒業してからどうするかって話だ。｣
｢俺、オヤジの店継ぐから……｣
確か仁の父さんは……
｢｢｢居酒屋!?｣｣｣
｢おう！｣
おう！って……
初耳だし。
｢料理できんの？｣
｢最近オヤジに教わってる。｣
…………
やっぱ仁は謎だらけだ。
｢じゃあ…進学？｣
｢ああ。｣
だよね。
｢仁は進学かぁ。頭いいもんなぁ～｣
｢龍真はどうなの？｣
｢俺は就職かな？妹たちもいるし、俺が稼がねーとな！｣
そんな気がした…
｢敦也は？｣
｢考えてねーよ。そんなこと……まぁ、就職かな？｣
大丈夫か!?
後は―――
蓮だけだ。
目線を送ってみた。
｢俺か？そんなみんなで見るなよ！照れるだろ？｣
｢……｣
馬鹿か……
｢お前、馬鹿だから進学は無理なんじゃねーの？｣
｢馬鹿言うな！見てろよ！大学行ってやっからな!!!｣
言っちゃったよ……
自分から危ない道通ってどうすんだよ。
馬鹿だな｡
｢咲！勉強教えろ!!｣
｢はぁ!?｣
｢仁が教えてくれねーから、咲が教えて！｣
自分でやろーとは思わねーのか？
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