灼熱に包まれた街

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「はあああああああああっ!!!!」 手に持った長剣、ホワイトティルドラグニックソードを高く振り上げ叫ぶ。 竜はその声に気づき上を見上げた。リュドミラはもう目の前まで来ていた。 長剣を振り下ろし、竜の頭部を切り裂く。 そのまま首筋を走り、切り刻んでゆく。 ゴアアァァアアアァッ!!! 「これで終わりにしますっ!」 地上へと足をつき、長剣を地面に突き刺し詠唱する。 ━━━━マナを吸収せし邪竜魔よ…貴方には肉体は無い。浄化しなさい。 リュドミラが詠唱すると同時に痛みに苦しむ竜の周りに光が包む。 リュドミラの鎧のスカートが浮かび上がり、腰まで伸びている白銀の髪までも浮かび上がる。 さらに周囲の小さな石まで浮かび上がる。…これが竜騎士のマナだ。 「苦しそうに…今楽にしてあげます。成仏しなさい。」 その言葉を発した瞬間、竜の声は消え、その姿も消えた━━。
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