灼熱に包まれた街

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…ぇ…… ……ぉ…っ 「起きて、クィード君」 目を開けると眼帯を付けた女性がクィードを見つめていた。 「…デジャブ?」 「そんなわけ無いでしょ…クィード君から地面に衝撃を与えろって言うから…」 彼女が心配してくれている中、周囲に目を滑らせる …どうやら予想した通り、地下に空間…いや、洞窟があった。 「こんな所に地下洞があったなんて…」 「いや…軽く賭けたんだけどね…」 例えば、ここに地下洞がなかった場合…死んでいただろう でもどっちに転んでも死ぬんだったら試すべきだろう? 「とりあえず、喉渇いたな…水…水…」 空気が乾燥した中に長い間いたのだから喉が渇くのはしょうがない。 近くに上から落ちてきている水に手を出し、口へと飲み込む。 「お前も、喉渇いているだろ?飲むといい」 「お前 じゃなくて、私はリュドミラ…リュドミラ=フィスニールです。」 そう言えば名前を聞いていなかった事に後々気づいた。 ティアラを外して、編んでいた髪がパサッっと広がり落ちる。 腰まである白銀の髪、蒼色の透き通った瞳、なめらかなミルク色の白い肌。 右目には刻印の入った眼帯をしている彼女。 クィードは少しドキッとしてしまった。 「私は大丈夫です。それより、ここからは先へ進んだ方が良い気がします。」 「あ、あぁ…わかった。」 こんな、綺麗な彼女に炎の中で起こされたのは 他人からみたら恥ずかしいものだなとクィードは思った。
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