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ぼくは逃げました。ぼくのせかいに逃げ帰りました。
そして、せかいの中心で、ぼくのせかいの少女に抱き着いて泣きました。
少女に貰ったおいしい果実は、喉を通りません。何もかも、食べれません。
いつまで泣いていたでしょうか。突然、外から大きな音が響きました。
そちらを見ると、 ぼくのせかいは遠くの方からゆっくり、ゆっくり、壊れていました。
地面が割れ、山が崩れ、水は涸(か)れ……
少女から貰ったものが、壊れていきます。
ぼくは、耐えきれず、湖を通って少女のせかいに行きました。
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