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そこには、水が大量に貯まっていました。そう、湖です。そしてそれ以外にも、何かが広がっていました。
初めて見る色に、ぼくは少々戸惑ってしまいます。
空に向かって伸びる、太い何か。ぼくはいぶかしみましたが、漂う甘い匂いに我を忘れ、それについていた紅く丸いものを引きちぎってかぶりつきました。
口内に広がる甘い液。ぼくはそこで初めて食べ物というものを口に入れました。
ずっとずっと、そこら中の甘いものを食べていると、ぼくは誰かがいるのに気が付きました。
ぼくと同じかたちをした――でも、水に映ったぼくとは顔の形や、体つきがなんだか違う、誰かでした。
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