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少女はぼくのせかいの中心、湖の上に住み始めました。
ぼくはいつでも少女に会えるので、毎日が楽しくて仕方ありません。
友達も大事でしたが、ぼくにとっては少女と遊ぶ方が楽しかったので、そちらを優先していました。
友達と遊ぶ機会は、どんどん減って行きました。
でもでも、友達はそれを微笑ましい光景だと言ってくれます。
それから、ぼくは少女のせかいに何度か行きました。すると、驚く事に、そのせかいにはぼくが住んでいたのです。
ぼくと同じ顔、背たけ、体つき。
まるっきり、それはぼくでした。
何故ぼくが彼女のせかいにいるのでしょうか。
疑問が湧いて来ます。そして、何故か嬉しいという感情も、同時に湧いて来ました。
少女のせかいのぼくは、ぼくのせかいの少女と同じ立場だと、少女は言います。それがどういう事なのか、ぼくにはわかりませんでした。
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