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それからというもの、毎日がとても輝いて見えました。
優しく、美しい少女と毎日遊んで笑いあい、気さくな友達たちと語らう。
毎日が満ち足りていて、ぼくはこの生活がずっと続いて欲しいと思いました。
この気持ちはなんというのだろう、とぼくは少女に聞きました。
少女は、それを幸せと教えてくれました。
少女も、ぼくと毎日遊べて、幸せだと言います。何故かそれがぼくにとって、最大の幸せでした。
ぼくが幸せになってから、ぼくのせかいは中心からものすごい速さで豊かになっていきました。
一面の砂漠だったせかいは緑に覆われ、山が作られ、川が出来ました。それから、海も出来ています。
それらを成す水は全て、せかいの中心から沸き上がっているものでした。
ぼくは少女のせかいによく行きました。少女のせかいは相変わらず音楽に満ちていて、活気があります。
少女のせかいを改めてよく見回すと、なんだか、おかしいのです。
少女のせかいには、ぼくと同じ、つまり。男の子がどこにも存在しませんでした。
それを聞いたら、少女は答えました。
君も同じでしょ?
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