過去の話をひとつ

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* * 「はあ!?クソビッ●バカ兄貴!!」  静かな図書館の空間に荒立たしい声が響く。周りの空気に気がついた亮司は身体を小さくさせる。 「はあ~…」  亮司の苛立ちは最高潮に達していた。  もうすぐ期末テスト。好きな音楽鑑賞も趣味のギターすらも禁止され、期待からくるストレスは溜まる一方。それに追い討ちをかけるよう、つい先ほど恋人と別れたと連絡があった兄から「付き合いました\(//∇//)\」とご丁寧に相手の写真まで添えられたメールが届いたのだから。
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