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「うわあ~。思った以上に寒い……」
身体をさすっても、煙草に火を点け暖をとろうとしても、寒いと思えばどんどん寒く感じてしまうのが人間の性。
もっと着込めば後悔しても後戻りしようと気になる距離はとっくに過ぎていた。
「はぁ~……」
白色の吐息なのか、灰色の煙なのかわからないものがため息と同時にでる。
―この街の管理人さんに一言挨拶しようと思ったけど全然見つかんないや~。今日はもう帰ろうかな、部屋まだちらかってし……。
「あ~」
後ろ向きに考えれば考えるほどやる気がなくなりため息は力のないうめき声のようなものになった。
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