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心臓の高鳴りを抑えるために小さく深呼吸する。 「…よし!」 携帯の画面で化粧や髪のカール具合を最終チェックし、ユアレストのドアを開けた。 煌びやかで、それでいてどこか影のある、欲望にまみれた煙草臭いユアレストの店内。 広い店内に並んだソファも壁飾りも、高級感より威圧感が勝っているような迫力があった。 誰もいない店内を見回していると、奥からスーツを着崩した男が顔を出す。 「面接の方ですよね?どうぞ。」 無愛想にそう言って奥の席へ誘導する。
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