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・・・・・・一応、ルゥの治癒術で傷は塞がったんだが・・・。
ちくしょう、あいつ俺に掛けたの、痛みを与えながら傷を治していく系統の治癒術じゃねーかよ。しかも術名が酷い、明らかにわざとじゃねーか。
「ドンマイ☆」
「お前とは一度、本気で話し合わないといけないみたいだな?」
どう見てもこの状況を楽しんでるかのような笑顔で、俺にサムズアップを決めてきやがったキリアはとりあえず、いつか泣かす。
そんな決意をした俺だが、まず一人じゃそんな事は不可能なのでイケメン撲滅委員会を作りたいとか考えたりするんだが。
・・・結論。キリアに勝てる訳が無い。こうなったら、弱み握って脅迫でも・・・!
「クロムさん?・・・どうしたの?いきなり上を向いたけど?」
「いや、なに。俺はどこまで行っても底辺のゴミみたいだなぁって」
「いきなりっ!?そんなことはないよ!?クロムさんは良い人だよっ!?」
泣きたくなった俺に対して必死に慰めてくれるウルの優しさには、俺の醜い心を更に抉っていくものであった。
「とりあえずクロム。・・・そろそろ中に入らないかい?いつまでも外に居るのはどうかと思うんだ」
そう言ってキリアがギルドの方を指差しながら聞いてきた。ルゥの方もその案に賛成らしく首を振って頷いていた。
ウルの方は俺の方を見てきてどうするのか、と訊ねる様な視線で見上げてくる。
・・・お兄さん、ロリコンじゃないんだけどなぁ・・・ロリも好きなだけで。
・・・ま、そんな事を考えても無いしな。それにウルもずっと立っているだけじゃ辛いだろうし。
という訳で俺はキリアの提案に頷くと、キリアとルゥに続いてウルと共に中に入るのであった。
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