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という事で、家の外に出てみたんだが。
「グルルルゥゥッ・・・」
「・・・うっそーん。めっさ犬っころがおるやん」
そう、俺の周囲には危険度一である通称『フォレストウルフ』が三十頭ほど現れていた。
ちなみに、この『危険度』って奴は基本的に種族全体。
それか、ホントにヤバい奴は個体毎に決められていているんだが、それは置いておいて。
まぁ、種族全体の方は危険度が種族単体の危険度×頭数という感じに増えるんだ。ちなみに個体の奴は一体毎の危険度を足していく方式だな。
つまり、俺の目の前にいる団体さんは危険度三十って訳だ。
まあ、そのくらい増えた程度じゃ大して問題ないんだけど・・・って!?
「ちょっ。いきなり襲ってくんな、チビるだろーが」
ただ突っ立ってた俺に向かって、痺れを切らしたらしいウルフの群れの一体が、前足の爪で俺を切り裂こうとしてきた。
それを何とか避けるが、今度は別の三匹が俺に向かって三方向から襲い掛かる。
が、それはちと遅かったなぁ!?
「『羊たちに贈る子守唄ぁっ!!!』」
俺が術名を叫ぶと同時に、どこからか紫色の煙が漂い始めて。
「・・・キュゥンッ・・・」
軽い音と共に、ワン公たちが地面へと崩れ落ちて寝息を立て始めた。
でも、そこで勢いの止まる筈が無い三体が居るわけで。
まぁ、そいつらは俺がしゃがむと同時に、頭をぶつけて気絶しちまったけどな。
・・・呆気無いけど、いっか。
そうして俺は再びギルドへと向かって行くのであった。
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